靱帯断裂により、絶賛引きこもり中です。
まあ、もともとあまり家から出ないうえに、コロナ禍でステイホームを余儀なくされているため、大して生活は変わらないと言えば変わらないのだけれど。
それでもスキップしながらコンビニに行ったり、スーパーで買った10kgの米を担いで帰れないのはつらい。
まあ、出かけられないこともないんだけれど、やっぱり松葉杖をつかないと歩けないからどうしても億劫になるし、周りの人に気を遣わせてしまうしなぁと思ってなかなか外出もできない。
現在は仕事も休みをもらっているので、わたしが外出するのは整形外科とリハビリくらいのもん。
先日、経過観察とリハビリのため、松葉杖をついてヒーコラ言いながら電車に乗って病院に行ったんだけど、ほんとうにたいへんだった。
机上の空論っつーの? いやー話を聞いたりニュースを見たりしてわかったつもりになってたけれど、やっぱり身をもって経験しないとなかなか実感しないもんだね。
段差つらい! エレベーターまで遠い! リュックから財布出すの時間かかる! 改札通るのもたもたしちゃう! 横断歩道渡るのこわい!
でもさぁ、みなさんほんとうにやさしいですね……。
前を歩いていた人が扉を開けて待っていてくれたり、電車で席を譲ってくれたり、階段で「手を貸しましょうか?」って声をかけてくれたり、お店の人が荷物を持ちやすいようにしてくれたり……気にかけてくださったみなさん、ほんとうにありがとうございます。
あなたたちにしていただいたことは絶対忘れないぜ……。
ただね、ほんとーーーーーーーうにいい人たちばかりなんだけど、ケガをしてから一回だけびっくりしたことがあって。
一応わたしなりに気を遣って帰宅ラッシュにぶつからない時間帯を狙って病院に行ったんだけど、その日は雪の影響で電車が運休しまくり遅延しまくりで、ようやく乗れた電車が結構な混雑具合。
最寄り駅まですぐだしと思ってギュウギュウになりながらも立ってたら、隣の人が狭くて窮屈だったのか、ポジショニングが悪くて居心地が悪かったのかわからないけれど、足でわたしの松葉杖をぐいぐい押してくるわけですよ。
ぶつかってしまったとか、その人自身が押されてしまってたまたまとか、そういうのではなくて、明らか~に嫌そうな顔で、こうね、ぐいぐいと……ぐりぐりと……。
いやもう、ほんとうに、びっくりしてしまった……。
混んでるのに松葉杖なんて邪魔だよね! ごめんね! という申し訳なさはもちろんあるんだけど、怒りとか以前に(この人、怖くないのかな?!)と理解ができなかった。
だってさ! もしそれで松葉杖がカクンとなって、バランスを崩して倒れちゃうかもしれないじゃん? 倒れた結果、怪我が悪化したり別の怪我をしたりする可能性もあるわけじゃん?
怖くないのかな!?!? 怪我させちゃったらどうしようとか思わないのかな??! 強気すぎん??!??! その強気さはもっと別のことに活かすといいと思うんだけどな!!!!
まあ、何事もなく無事に家に帰ることはできたからよかったんだけどね。
このことを夫に話したら、「たぶん女だからやられたんじゃない? 松葉杖ついてるのがおれだったらそんなことされなかったと思うなー。まああくまでも想像だけどね」と言われて、ああ! なるほど! その可能性もあるのか! 噂には聞いていたけれど、こういうやつ初めて経験した! と、なんとなく腑に落ちた。
いやーもしほんとうにそうだったら嫌になっちゃうね。怪我が治ったらハチャメチャに鍛えてゴリゴリのマッチョになってやろうかしら。
なんだか嫌~な気持ちになったけれど、これもまた自分が身をもって経験することで実感することなのかもしれないね。
正直こんな経験したかないんだけどな!!!!!
ちなみにこの日は診療時間まで結構あったので病院近くの喫茶店でコーヒーを飲んだ。
原稿を書く気満々だったけれど、どう頑張っても書けないので早々に諦め、近くに座っていたご婦人たちの会話をこっそり盗み聞きする。
「まだお若いのに気の毒ねぇ……」
「わたし同い年よ、だから余計にショックで……」
「志村さんに続いてよ……コロナ怖いわねぇ」
「まさか、研ナオコさんが亡くなるなんて」
「ほんとうにねぇ、びっくりしちゃったわ……」
え?! 研ナオコさん亡くなったん!?! とびっくりしてスマホで調べたら、研ナオコさんはバリバリに元気でガンガンにご健在だった。
誰の何と間違っていたんだ……?
もしかしてわたしの知ってる研ナオコさん以外にも研ナオコさんっているの……?
正直、これがこの日の出来事で一番怖かった。