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エッセイストになりたい

エッセイストになりたい

日記

一応、わたしの肩書きはエッセイストということになっている。

以前、新潮社さんのyom yom vol.56に『後悔と寄り添う』というエッセイを寄稿した際、編集さんから「著者名のところ乗せる肩書きはどうしますか?」と聞かれたのがきっかけだ。
それまで、WEBメディアさんで連載はしていたし、単発のエッセイも書いたことはあった。
それらが掲載されるとき、プロフィールには「元社畜の主婦」と書いていたが、他の作家さんたちも多く寄稿している中、さすがに「元社畜の主婦」と載せてもらうのは、なんとなくよくない気がした。
仲の良いWEBメディアの編集さんに相談をしたら「エッセイストでしょ。エッセイストを書いてお金をもらっているのに、きちんと名乗らないのは逃げだよ」と正論で返され、まあ…たしかに…仰る通りです…すみません…と居心地が悪くなったのを、今でも覚えている。

新潮社の編集さんに、「じゃあ…肩書きは”エッセイスト”で…なんか…こんな大それた肩書きにしてすみません…でもこれ以外に思いつかなくて…他に適したものもなさそうなんで…へへ…」と低姿勢すぎて面倒くさいと思われてしまうようなメールを送った。

エッセイストと名乗るのは、なんだか居心地があまりよくない。
少し、気恥ずかしさもある。
文章を書くのが苦手だという意識があるからだろうか。
エッセイストとして爆発的に売れて巨万の富を手にしていないからだろうか。
でも、エッセイ本を出させてもらったし、エッセイは書き続けているし、それで原稿料もいただいているので、嘘ではない…といつも自分に言い聞かせている。

今日も、エッセイの原稿を書いた。
初稿1本と、プロット2本。
こんなに筆が進むことは珍しい。
うれしくなって、意気揚々と編集さんに送った。
担当の編集さんはとてもやさしくていい人なので、毎回必ず感想を伝えてくれる。
「ここちょっと直しましょう」とか「ここの表現なんですけど…」といった修正の前に、「この部分、めちゃくちゃよかったです!」と褒めてくれるのだ。好きだ。

しばらくして、編集さんから連絡がきた。
「原稿、最高でした〜!めちゃくちゃ幸せな気持ちになりました!これをブラッシュアップしていきましょう!」
「プロットも拝見しました、◯◯の表現にめちゃくちゃ笑っちゃいました!とってもいいですね!」
「原稿の構成についてご相談したいので、次回の打ち合わせなんですけど〜」
…あれ?
送ったプロットは、もう一本ある。
それについての言及は一切なかった。

ちなみに、もう一本送ったプロットの内容は、下ネタである。
下ネタをスルーされるのは、ひどく恥ずかしい。
別に、下ネタについて書く=エッセイストというわけでは決してないし、エッセイストでも下ネタを書かない人はたくさんいる。
でも、わたしは下ネタでおもしろい原稿を書けるようになりたい。
下ネタについて書いた原稿を「おもしろかったです!」と言われて初めて、わたしは堂々とエッセイストと名乗れる気がする。

早く、エッセイストになりたい。